自身の理解不足による失敗体験談

私は某Web系アウトソーシング会社に正社員で勤めていました。 その転職活動から勤務までの体験記録と失敗談です。 Web系のお仕事がしたい人に少しでもわかってもらえればと思います。

転職前は小さなWeb制作会社に勤務していました。そこでは仕事の全てを一人でこなすような仕事でした。 内容的にも満足していたのですが、結婚を機にもっと給料の良いところを探すようになりました。 また、どの会社にも対応できる汎用的なスキルを自分はもっていると思っていたので、転職活動は絶対に成功すると思っていました。 これが私が転職活動をしたときの理由です。

私が転職活動をしていた頃はかなりの売り手市場で、スキルさえあればかなりの会社に入ることができるような時代でした。 その時に某Web系アウトソーシング会社からスカウトされ、面接を受けることとなりました。 面接自体は当たり障りのないものでしたので特筆すべき内容はありませんが、 強いて言えば、面接時に「どの会社にも通用するような人が欲しい」と懇願されたことは印象に残っています。

合否はその場でもらい、条件などを説明されました。 条件説明のポイントは以下のものです。

  • 給与は転職前の会社の1.5倍で残業も少ない
  • 福利厚生は他のWeb系会社よりも数段よい
  • スキルアップ制度が充実している
  • 自分で仕事が選択でき、イメージ通りの仕事ができる
  • 専属マネージャーや上司などに気軽に相談できる体制となっている

非常に魅力的でした。特に給与は申し分ないです。 ただ入社してから自分の理解不足を痛感することになり、自己嫌悪に陥ってしまいました。

それを痛感した内容をポイントに照らし合わせてみると以下の通りです。

給与は転職前の会社の1.5倍で残業も少ない

どんな仕事量でも、定時の間で完結するように求められました。 その仕事がこなせられない人は容赦なく質問攻めにあい、仕事のやり方を改善するように指導されました。 ただ単に残業が少ないという言葉に余裕のある仕事ができると思っていた点が反省点です。

福利厚生は他のWeb系会社よりも数段よい

入社当初の福利厚生は本当に良かったと思います。しかし時がたつにつれ福利厚生がリストラの対象となっていきました。 施設は閉鎖され、常備薬などの支給も廃止されました。 会社の魅力の一つとして満足していましたが、まさか無くなるとは思ってもみませんでした。

スキルアップ制度が充実している

スキルアップ制度としては確かに充実していますが、これは表向きの制度でした。 定時中にセミナーや講習などがあっても、勤務先の都合で参加できないのです。 充実していても参加できなければ意味がありません。非常に盲点でした。

自分で仕事が選択でき、イメージ通りの仕事ができる

自分で仕事を選択できるというのは自分で仕事をとってくることだと入社後に初めて知りました。 私は営業職ではないので、自分で仕事をとることはできません。 営業の人にお願いしなくてはならないのですが、営業も実入りの多い仕事を受注するのに必死でしたので、 よほど良い提案ができない限りイメージ通りの仕事にありつくことはできません。 今ある仕事をこなさないといけないため、最後まで自分のイメージを考える余裕を持つことができませんした。

専属マネージャーや上司などに気軽に相談できる体制となっている

体制はよくできています。しかしマネージャーや上司も個人的にノルマをもっているため相談に応じてもらうのにも一苦労です。 また問題解決のための相談とは程遠く、自分で解決した方が早い状況になることの方が多いです。 定時中に自分の時間を作るのも大変なのに、マネージャーや上司の時間も確保してさらに相談する時間を設けるとは不可能に限りなく近いことでした。 体制があること自体で満足してしまったところが自分の甘さだと痛感しました。

どの会社でも面接時にはいいことばかりを並べて魅力的にみせようとするのは当たり前です。 その魅力的な部分に隠された内容を理解せずに、うわべだけで人生を決定させるような行動をとってしまったことは本当に悔やんでも悔やみきれません。

もし今、転職活動をしているのであれば転職系サイトを利用することになると思います。 そのサイトの内容を見るときは、ちょっと意地悪な見方をすることをお勧めします。

「魅力的な内容が本当にその会社の魅力で正しいのか」
「書かれている内容は永久になくならないものなのか」
「事実と結果の違いが確認できているのか」

私がやってしまった失敗を他の人には味わってもらいたくありません。 同じ轍を踏まず、本当に納得のできる転職活動になるよう願っております。