意外に役立った医療事務になるための資格

医療事務の仕事に就くために資格を取得しました。医療事務とは資格さえ取れば働けると思っていたので、通信教育で「医科 医療事務管理士 技能認定試験」を取得しました。これで良しと思いましたし、資格さえ取れば医療事務の就職は容易にできると勘違いしていました。でも就職活動を始めてそう簡単ではないことが分かりました。

最近は自宅でできる通信講座を使って資格を取る人が増えています。ですので、この資格はとても人気があり取得済みの人がたくさんいます。そのような理由からあまり資格に価値が無いとハローワークで言われてしまいました。正直資格を取得する前に教えて欲しかったと思いました。ただ持っていないよりはずっと良いと言われたので、とりあえず就職先を探し始めました。

1つ、2つ受けたのですが、意外と医療事務は人気があってなかなか採用が決まりません。これには本当にがっかりして、落ち込んでしまいました。やっぱり簡単に取れる医療事務の資格じゃだめなのか思いました。そんな時に丁度医療事務で働いている友達に会いました。相談するとちょっとだけ興味深い話を聞けました。医療事務で働いていて、友達が一番困るのが、漢字が読めないことだと聞きました。何故かというと患者さんが受付で名簿に書いた名前をみてカルテを探すからです。難しい字だと読み仮名が分からなくてカルテを探すことができません。カルテの内容をパソコンで入力する時でも漢字で書かれている難しい病名もあり、「漢字」で苦労しているという話を聞きました。これを聞いて私はピンと来ました。

私は高校の時に受験のために漢検の資格を何度も受けました。そのおかげで漢検2級まで持っています。本を読むのが好きだったので読みを答えるのも得意です。今までは漢検2級なんて大した資格じゃないし、医療事務には関係ないという理由から履歴書に書かなかったのですが、医療事務をしている友達の意見を参考にして、これを履歴書に入れるようにしました。それから受けたのがクリニックの医療事務の募集です。アットホームな感じの職場を気に入って給料も良かったので受けたのですが、ほぼ面接だけで済みました。そこで面接官の方が興味を持ってくれたのがこの漢字検定2級です。漢字は得意ですかと聞かれてすぐに「はい」と答えました。すると面接官はニコニコ笑って、きちんとした試験はないんだけど、漢字の筆記だけ受けてもらいますのでと用紙を裏返しにして待たされました。待っている間、漢検2級の話題を出したことへの手ごたえを感じて友達に感謝しました。やはり漢字が大事なんだと思いました。そして漢字のテストを時間厳守で受けて全部埋めることができました。漢検2級とこのテストの効果で、めでたくこの職場で働けることになりました。

そして働き始めてからこの資格の大事さを身を持って知りました。カルテに記載されている病名は難しい漢字のものが多いですし、人の名前も同様です。高校で偶然取っていた資格ですが、これがこのように役立つとは思いませんでした。勿論漢検だけでは採用されていなかったと思います。医療事務のお仕事ですから医療事務の資格も重要です。でもこれに加えてプラスαでこの漢検2級があったことで私はこの職場で働けるようになったのだと思います。あの日落ち込んでいた私に良いアドバイスをくれた友人にはすごく感謝していますし、あのヒントをくれたおかげで今があると思っています。

現在の職場はアットホームで、周りの人にも恵まれています。医師もすごく穏やかな人で私のお医者さんのイメージを良い意味で覆してくれました。給料は決して高いとはいいませんが、この環境に満足しています。漢字が得意で良かったと思いますし、高校で漢検を取得しておいて良かったと思います。医療事務の仕事って結構プラスαで何か役立つような資格があると良い印象をもってもらえるので、色々と資格を取っておくことをオススメします。漢検は職場によっては特に役に立つので取得しておきましょう。